125th Anniversary 三田柔友会 三田柔友会


keio judo vision21

心身之順是柔道   先成獣身而後養人心

心の修養と身体の鍛錬のバランスのとれた柔道こそ、塾の柔道であるとの訓え   「独立自尊の人」の理想は、智育・徳育・体育のバランスにあり、体育による健全なる心身の育成を、智育・徳育とともに教育の両輪として奨励するとの訓え

慶應義塾柔道部の記

我が柔道部は塾祖福澤先生の奨励に依り明治10年(1877年)の春三田山上に開始せされ、爾来漸次に発達したるものにして実に我国体育界の先駆をなせるなり。

内に在ては和親一致塾風の涵養を謀り、外に向ては義塾精神の宣揚に勉め、専ら気品の泉源、知徳の模範たらんことを期したり。

乃ち、先生の「先成獣身而後養人心」「心身之順是柔道」と云へる二つの成語の趣旨に随て経営し来れるものなり。

斯の如き光輝ある歴史を有する我が柔道部の部員たるものは深く之を肝に銘し、力を合せて部の向上を図り、流俗の外に立ち、独立自尊の塾風に依て思想の中正を保ち、将来国家の柱石、社会の儀表たらんことを心懸くべきなり。

昭和7年5月9日
慶應義塾創立75周年記念式当日 鎌田榮吉記

慶應義塾體育會柔道部

        創立百二十五周年にあたって

そもそも柔道には技と精神の一体化が求められている

柔道の心は技という形をもって現れるものである

その根本の精神を大切にしなくてはいけない

しかし心の追究だけに限定してしまっては

柔道部である必要はなくなってしまう

心と技が一つになって根本の姿ができあがる

柔道の稽古は心と同時にそれと結びついた技を

学ぶために行うものである

心技一体とはそういうものである

このように柔道の稽古は技の練磨であると同時に

心の練磨でもある

柔道を稽古することによって心が卑しくなる人間は

本当の柔道を修めた人間ではない

稽古を通じて心を練磨するということが

慶應柔道の目的である

柔道部員は強いことばかりを求められてはいない

技の練磨を通じて心も強くならなければいけない

そうしたことが理想でありそのために

日夜稽古に励むのである

 

平成十四年四月十三日
元慶應義塾長
石川忠雄

~感謝~

今日まで、その輝かしい歴史を築き上げてきた先達の見識と努力に敬意と感謝を表するとともに、

「心身之順是柔道」 「先成獣身而後養人心」

という創部以来の基本理念が未来に向けても変わらぬものであることを再確認し、常に希望と夢に満ちた柔道部を創り上げる情熱を消すことなく前進し続けることをここに宣言する。

~そして未来~