2024年度柔道部主将の藤井大志です。この1年間チーム藤井に多大なるご支援を賜り、誠にありがとうございました。先輩方の温かいご声援がいつも私の心の支えとなっておりました。本当に感謝しております。早慶戦優勝という形で恩返しすることが出来ずに申し訳ございません。
気が付いたら、早慶戦を終えてから3カ月が経とうとしています。柔道のない日常を淡々と過ごしていると、柔道に熱中した日々がまるで夢だったかのように感じます。本当に濃密であっという間だった4年間。ひいては5歳からの17年間の柔道人生。苦しいことや悔しいことの方がはるかに多いはずなのに、ふと思い出すのは他愛もない大切な仲間達との思い出の日々です。最高の仲間たちと出会い、学生人生の全てを懸け、心を燃やし続けた日々は私の一生の宝物です。
慶應義塾體育會柔道部で過ごした4年間では、本当に多くの事を学び、私自身を大きく成長させてくれました。その中で一番の学びは「Passionが人の心を動かす」ということです。大学1年生の頃、初めて迎えた早慶戦。4年生の先輩方の早慶戦に懸ける想いや試合に臨む姿を見て、震えるほど胸が熱くなり、感動したのを鮮明に覚えています。たくさんの最後が付き纏う大学生活で全てを懸け柔道に打ち込む熱意がそこにはありました。また、学年が上がるにつれ、OBの先輩方と関わる機会が増え、先輩方の塾柔道部に対する深い愛情と熱い想いを知り、もっと柔道部の事を好きになっていきました。
〈強くなりたい、誰かのために頑張りたい、仲間と共に勝ちたいという部員達の熱〉と〈組織を愛し、「頑張れ!」と熱い応援をくださり、いつでも味方でいてくれた先輩方の熱〉が合わさりパッションに満ち溢れた組織こそ慶應義塾體育會柔道部だと考えております。個人の自由や権利が過度に強調される今の時代で、自己を犠牲にしてでも尽くしたいと思える組織や仲間に出会えたことはまるで奇跡のように感じます。塾柔道部に巡り合えた私は本当に幸せものだと思います。何にも代えがたい沢山の素敵なご縁を頂いたことに対して、本当に感謝の気持ちでいっぱいです。
主将としての最後の1年間も沢山の熱意に助けられました。チーム藤井始動後は大会での負けが続き、他にもいろいろなことでチームに迷惑をかけてしまいました。うまく行かないことばかりで何度も投げ出したくなったかわかりません。そんな時に支えてくれたのも仲間の存在でした。挫折を経験しても、常に前を向き一生懸命に努力する後輩の姿や苦しい時に一緒にもがき試行錯誤重ねてきた同期、温かい言葉でいつも応援してくださった先輩方に支えられなんとか走り切ることが出来ました。本当にありがとうございました。支えられて、支えられて、支えられ続けてきたことへの感謝の気持ちを忘れることなく、次は私が後輩たちを支えられるように、熱意を届けられるように、全力を尽くします。
思い返せば後悔の方がはるかに多い柔道人生だったかもしれません。しかし、学生生活の全てを塾柔道部に捧げたことに後悔はありません。塾柔道部で培った組織愛と根性と知識と星の数ほどの後悔をバネにこれからも何事も全力でパッションをもって大きく、大きく飛躍できるように精進します。
「No Passion No Life」
これが私の柔道人生を通して学んだ人生のモットーです。塾柔道部に巡り合うことができたことは私の一生の誇りです。これからもずっと応援しています。4年間本当にありがとうございました。



