塾高柔道部に入部してから7年が経ちました。ここまで、支えてくださった両親、OBの皆様、先生方、同期、後輩には頭が上がりません。私は、中学校の時に、お金を節約したいという理由で柔道部に 入りました。しかし、実際に柔道をやってみると意外に楽しく、気がつけば元々の趣味であった太鼓の達人よりも、のめり込むようになっていました。そして、柔道を続けたいが故に塾高を受験し、ペンマークの刺繍のかっこよさへの憧れ、書き初めで「慶應義塾」と書いて勉強机の前に貼り付けたりと、その想いの強さで合格することができました。
柔道部では本当に色々な事があり、元々恥ずかしがり屋な性格でしたが、すっかり矯正されてしまいました。また、頑張るということの難しさ、劣等感との向き合い方、向上心の保ち方、これらを私は塾柔道部で感じ、考えさせられました。
また、私は大学生の間3年生まで公認会計士の勉強をしていました。公認会計士の勉強をしている間、遊びの誘いは基本的にすべて断っていました。しかし、それでも空き時間での昼ごはんや、勉強に一区切りがついた後の夜の銭湯などに誘ってくれたり、戸狩から応援メッセージの動画を送ってくれた同期には感謝しています。そして、勉強や試験で長期的に休んだ後も、変わらず接してくれた柔道部の仲間たちには本当に頭が上がりません。特に、定期的に応援メッセージをくれた小野佑眞先輩には密かに感謝しています。
そんな風に背中を押され、「こんな仲間を裏切ることはできない」「絶対に合格するしかない」と考えるようになり、無事ストレート合格する事ができました。塾柔道部に入ってよかったです。
あの時、柔道を始めていなかったらと考えると今でも少し震えます。柔道を始めていなければ慶應義塾を目指すこともなかったですし、目指し始めた中3夏の当時の偏差値は60程度(慶應義塾は75)だったので、あまり良いと思える学校にも行けなかったのではないかと思います。柔道を高校で続けたいという思いだけが、私を受験勉強に駆り立てました。そして、柔道を始めていなければガリガリのだらしない身体だっただろうとも思いますし、ここまで「とにかく頑張る、耐える」という経験もできなかったはずです。公認会計士試験に合格できたのも、柔道の経験があってこそです。
余談ですが、最後の早慶戦は頭を丸めただけでなく、眉毛以外の全身の毛も剃って臨んでいました。私にとって、あの試合は両親や仲間たちに恩を返すラストチャンスであり、何にも変え難いビッグイベントであり、私の全てでした。あの試合で、全てを出し尽くすことの大切さと全てを出し尽くせることの幸せを学びました。
最後に、私の両親は4人兄弟を育ててくれました。私が末っ子なので、ようやく肩の荷を下ろすことになります。ここまで、私たちを育ててきて、大変なことばかりだったと思うので、感謝しています。ここからは自分でしっかり稼いで恩返しをしていきたいです。
改めまして、ここまで支えてくださったOBの皆様、先生方、同期、後輩、保護者の皆様に心より御礼申し上げます。本当にありがとうございました。