慶應義塾體育會柔道部の歴史は古く、その源流は明治 10 年まで遡ります。福沢諭吉先生のお声掛け により、和田義郎先生が、塾生に柔術を指導し始めたのが起源とされています。福沢先生は、「知育・徳 育・体育がバランスよく行われてはじめて理想的な独立自尊の人が形成されるのである」とお考えにな り、「心身之順是柔道」という言葉を残されました。 塾柔道部の目的は、ただ柔道が強くなることではありません。我々は、「柔道修行を通じて、慶應義塾 の信念でもある『気品の泉源、知徳の模範』を実践し、『全社会の先導者』たる人間になること」を目指 しています。 現在は 30 人を超える部員が在籍し、週 6 回の練習に精を出しています。全国大会上位入賞者から競 技歴の浅い者まで、全員が文武両道を目指し、日々の稽古に取り組んでいます。また、普段から幼稚舎 の生徒や偉大な先輩方と交流し、慶應義塾の縦の繋がりを強く感じることができるのも我が部の特徴で す。こうした多種多様な人材と、塾柔道部の一員としてともに活動し、そのなかで揉まれていくことは、 人間的な成長につながると考えます。こうした環境は、他大学にはない塾柔道部ならではの素晴らしさ でしょう。 最後に、このような環境で己を磨きたい、文武両道を体現したいという学生に対して、慶應義塾體育 會柔道部は常に門戸を開いています。 「どんな団体よりもアツい 4 年間が塾柔道部にはある」と、私は 4 年間の学生生活を通じて強く感じて おります。 志ある皆さんと、ともに活動できる日を楽しみにしております。来たれ若人。