maru030829こんにちは、バルセロナの丸山隆之(平成9年卒)です。

この夏、日本は冷夏だったそうですが、こちらは記録的な猛暑でした。
でもここ数日はしのぎやすい日が続いており、夏の終わりを感じます。

私にとって夏の終わりはバカンス終了を意味し、MBAプログラムの開講前の大きな一区切りです。そこで、6~8月の3ヶ月間、語学学校での勉強や現地での生活を通じて見たこと感じたことをお知らせいたします。

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(語学学校)
6月から3ヶ月間、ESADEで勉強しました。いまだに日常生活でも不便を感じますが、レストランの予約やタクシーの運ちゃんとの会話は何とか勢いでこなせるようになりました。

そのESADEですが、語学学校としてもレベルが高いようです。
他校との比較をしてはおりませんが、生徒の質の高さとバラエティに富むバックグラウンドに関して、非常に満足しております。

これは学費が高いことに起因しているようです。結果、他国有名校の学生や、お金持ちのビジネスマンなど、ある程度のステータスを持った学生が揃っています。そういえば国を代表する銀行のオーナーのご令嬢もいました。

また、スペイン語を習うためにヨーロッパ・中東各国やアメリカから学生が集まっており、さまざまな文化やものの考え方と接することができます。

学生の多くは他国の大学で勉強中の学生で、大学・大学院の夏休みを利用して来ています。ビジネスマンも多いです。
ヨーロッパでは夏季に1~2ヶ月程度の休みが取れるので、バカンスを兼ねて語学を勉強しているのですね。

40歳過ぎで既に財を成したビジネスマンが、自分のビジネスの合間に一からスペイン語を勉強し、語学という媒体を通じて文化的な視野を広げる姿勢はとても新鮮に写りました。
そのようなライフサイクル、私も築きたいものです。

(ビジネススクール)
現在、前講習に先立って任意の語学集中プログラムが行われております。1学年に120人の学生がおり、その国籍数は30以上になるので、名前と国名を覚えるだけでも一苦労です。

学生の多くは私と同世代で、その経歴は、金融・コンサルタントを中心に各業種がほどよくミックスされております。ま、遊園地で仮面ライダーショーを仕切ったことがあるのは、間違いなく
私だけでしょう。

なお、同学年の日本人は、最終的に私を含めて4人になりました。
これはESADE始まって以来の出来事だそうで、今まで日本人をほとんど採らなかったESADEにしては大きな方針の転換です。

その理由はよくわかりませんが、最初に合格した人間が好印象を与えたからに違いないと主張するのは私だけです。

(柔道)
道場が市内に3つほどあります。健康のためと稽古後のバルでのスペイン語の練習も兼ねて顔を出しています。10年ほど前に世界選手権とオリンピックが現地で開催されたため普及しており、
全日本も強化合宿に来るほどです(先日、バルセロナを闊歩する古賀稔彦を発見しました)。

また、私が通う道場には日本への柔道留学経験者も数人おり、思いのほか日本に近い環境で柔道ができます。日本との違いは、畳のμが高く、足払いや摺り足ができないことくらいでしょう。

MBAプログラムが始まると時間をとることが難しくなりますが、柔道を通じて知り合った友人は利害なく付き合っていけるので大切にしていきたいです。

(すまい)
ホームステイ後、2度の引越しを経て現在の家に落ち着きました。
MBAの学生2人と住んでいます。一人はフランス人のレジスで、仏・英・西を流暢に喋る2年生。彼は私に勉強やフランスの文化・風習を教えてくれるナイスガイです。

もう一人はシアトル出身のアメリカ人でビビアン。同学年です。
野球に対する関心が見られないスペインにおいて、彼女はイチローの話しで盛り上がれる貴重な存在です。

なお、高層建築の少ないバルセロナでは貴重な15階建ての15階に住んでいるので、見晴らしがとてもいいです。場所はFCバルセロナのホーム、カンプ=ノウのすぐそば。翼くん(※)に会えることを楽しみにしています。
※…「キャプテン翼」の主人公。現在FCバルセロナで活躍中。

(芸術)
バルセロナは、ピカソ・ガウディ・ミロら芸術家・建築家ゆかりの地で、芸術に対する関心が高いことが特徴です。日本では美術館に行かなかった私ですが、こちらではよく足を運んでおります。

クラスの友達について行っただけ、というのが始まりでしたが、優れた作品といわれるものを見ると、やはり心を打たれますね。

今のところ、お気に入りはダリ。先日、バルセロナから電車で2時間の場所にあるダリ美術館に行ってきました。作品の持つメッセージが難解なのでよく理解できていませんが、ダリの創造力と独創性は心に刺さるものがありました。

(ビーチ)
学校や仕事帰りに地下鉄やバスで行ける範囲にビーチがあることもバルセロナの特徴です。現地の人間いわくあまりきれいでないそうですが、鵠沼海岸を見て育った私にとっては満足のいくものです。

6月は空いていたのですが、夏はイギリスをはじめ他の欧州諸国から人が集まり、とてもにぎわいます。それでも、日本のイモ洗い状態の3分の1くらいの混雑率です。

ちなみにビーチでの女性の装いは、5歳の子から年金生活者とおぼしき淑女まで、大半がトップレスです。最初は居心地が悪かったのですが、1時間も経つと当たり前になるから不思議なものです。

なお、夜のビーチもグーです。個人的には夜のほうが好きですね。
静かな砂浜でキャンドルの明かりのもと、ロングチェアにもたれて談笑していると、自分が何をしにはるばるバルセロナまで来たのか忘れてしまいます。

日本では堅物で通っていた私を、あっという間にして骨抜きにしてしまうバルセロナ、恐るべし。

(ファッション)
男女と共に、全般的に主張の強い服を好みますが、あまり洗練されておらず、やや野暮ったいかなという気がします。

男性のスーツスタイルは、シルエットや色使いなどを見ると、フランスの影響を受けているのだろうと思います。ただ、男性のスーツ着用率は日本のそれの10分の1以下です(目測)。
夏だからでしょうか。

若い女の子は、すべからく吉岡美穂みたいな格好しています。
顔はかわいいし、スタイルも抜群だからとてもかっこいいです。
でも、一定の年齢になるとみんなキャシー中島(※)になります。
食生活ゆえでしょうか。もののあはれを感じます。
※…勝野洋(いわゆるテキサス)の奥さん。元キャンギャル。

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来週からいよいよMBAプログラムがスタートします。前回・今回とのんびりした雰囲気のレポートになりましたが、次回以降はより実用的な内容をお知らせできると思うのでご期待ください。

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