こんにちは、成宮陸雄です。卒業のご挨拶は、卒業旅行の帰りのニューヨーク発羽田行きの飛行機からお送りさせていただきます。フィンランド、イタリア、スイス、米国の計4カ国を2週間かけて旅行したのですが、イタリアでは飛行機に預けたスーツケースの積み込みが間に合わず、スイスでの3泊4日を同じ服で過ごす羽目になりました。しかしその他は通路故障なく、大満足の旅行でした。旅費を出してくれた両親や祖父母にはどう感謝しても足りないほどの贅沢です。ありがとう。
さて、大学の卒業も無事に決まり、4月からは社会人になります。精神的、経済的などあらゆる面で、両親をはじめ、今まで私が庇護されてきた存在から自立することになります。とても不安です。塾柔道部での生活は大いに楽しくもありましたが、それ以上に自身の無力を痛感する機会があったように思えます。早慶戦前のメンター会では強がって「ない」と言いましたが、後悔も少なからずあります。このまま社会人になって良いものか、まさに社会という大海原に放り出されるような感覚です。
しかし、何も持たない素っ裸で放り出されるわけではありません。塾柔道部では様々な苦楽の中で、私の力を存分に試し、そして磨き、少しばかりの成功やギリギリ抱えきれそうな反省を得ることができました。それに、努力し、成長させるべきことは数多とあるはずですが、その根幹にある人柄はそう変えられるものでもなく、変えなくても良いのかもしれません。私の同期たちも、あやちゃんはイノクマ、謙太はムードメーカー、コリーはア酒リート、凱一はバケモン、文乃ちゃんは笑顔でシャープ、南雲先輩はアイドルマスター、恭平はやかましく、大志はチビ大将、蓮太郎はヒーロー(爆)として、今後もさして変わらずに、彼ららしくいるのではないでしょうか。私はどうでしょう。きっとどこかで不器用にもがいているのだと思います。
これからも、自身の力の限界を感じることはたくさんあるでしょう。しかし、そんな時にどのように対処すべきか、あるいはもしもの時に頼れる仲間を、塾柔道部は与えてくれました。ここまで育て導いてくれた家族、先生方、先輩方、同期、後輩たちに、感謝せずにはいられません。本当にありがとうございました。そして、これからもどうぞよろしくお願いいたします。
最後に余談になりますが、旅行中、私の潰れた耳を見た人たちから何度か“Are you fighter ?” と尋ねられました。格闘家か?という意味では、答えはNoです。早慶戦以降、私の体重は5kg以上落ち、道着を握ってタコができていた手もすっかり普通の手になってしまいました。それでも、その心は、どんな強敵が相手でも、臆することなく全力で闘うファイターでありたいと思います。
以上、私の卒業のご挨拶とさせていただきます。



